学び・メンタルヘルス

「勉強は必要か?」と聞かれたら見せたい映画特集

  • follow us in feedly
  • RSS
映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』サンドリーヌ・ゾンゴ

子どもの頃に誰もが1度は「勉強って必要なの?」と考えたことがあるのではないでしょうか?既に大人になった方は子どもから同じ質問をされることがあるかもしれません。そんな時にぜひオススメしたい映画をご紹介します。アレコレ説明するよりも、観てもらえれば実感してもらえる作品です。

世界のはしっこ、ちいさな教室

映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』
映画『世界のはしっこ、ちいさな教室』

2023年7月21日より全国公開中
アルバトロス・フィルム
監督:エミリー・テロン
出演:サンドリーヌ・ゾンゴ/スヴェトラーナ・ヴァシレヴァ/タスリマ・アクテル
公式サイト

ムビチケ購入はこちら

REVIEW
ブルキナファソで新人教師ながら1人で50人強の子ども達に教えるサンドリーヌ、バングラデシュ北部でボートを校舎にして授業を行うタスリマ、シベリアで遊牧民学校を開きエヴェンキ族の伝統を子ども達に託すスヴェトラーナ。3人の先生とその生徒達のそれぞれの姿を追ったドキュメンタリーです。
サンドリーヌは町から遠く離れた村の学校に赴任します。なんとこの村では5カ国語の言語が使われていて、授業ではまず言葉の壁にぶつかります。中には簡単な自己紹介でも理解に苦労する子どももいますが、サンドリーヌの励ましによってみるみる成長していきます。最初は全然授業についていけずに泣いていた少年が驚くほど変化した姿を観ると涙が溢れてきます。一方、シベリアの地でトナカイが引くソリに乗り長距離を移動して、遊牧民学校を開くスヴェトラーナは、1箇所につき約10日間の授業を行います。勉強するクセがついていない遊牧民の子ども達はなかなか授業に身が入りません。でも、スヴェトラーナの熱意と工夫によって短期間でも変化を見せます。バングラデシュで教師をするタスリマは、児童婚の問題とも向き合っています。中学校に進学することも難しい境遇の子ども達にも選択肢が持てるよう親の説得にも熱心です。また、タスリマ自身が自分で自分の生き方を決めている姿は子ども達にも勇気を与えているのが伝わってきます。「学校に行きたい」と自分自身で親に意志を伝えるようになる1人の少女の姿にも胸を打たれます。
本作に登場する子ども達のように、小学校、中学校にすら通うのが難しい子ども達がいます。もちろん日本でも学校に通うことが難しい子ども達がいます。日本は中学校まで義務教育で学校で勉強するのが当たり前に思われています。でも、学校に通える状況、勉強ができる環境はとても有り難いことだと本作を観ると実感できると思います。そして、生きるため、将来の選択肢を増やすために勉強は必要であるということが、具体的なイメージで理解できるはずです。

ウーマン・トーキング 私たちの選択

映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』ルーニー・マーラ/クレア・フォイ/ジェシー・バックリーほか
映画『ウーマン・トーキング 私たちの選択』ルーニー・マーラ/クレア・フォイ/ジェシー・バックリー/フランシス・マクドーマンド

2023年6月2日より全国公開中
パルコ、ユニバーサル映画
監督・脚本:サラ・ポーリー
出演:ルーニー・マーラ/クレア・フォイ/ジェシー・バックリー/ベン・ウィショー/フランシス・マクドーマンド
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

実話を基にした驚くべきストーリーです。男性社会で身の危険を感じながら生きる女性達が自分達と子ども達の身を守るために極秘会議を開きます。そこで行われる話し合いには、教育の必要性が語られます。やはり本作でも、学があることは武器となるのがわかります。

旧作は、配信会社のリンクや、ジャケット写真(Amazonのパッケージ販売)をクリックして、ぜひご覧ください。

エンドロールのつづき

映画『エンドロールのつづき』バヴィン・ラバリ

監督・脚本:パン・ナリン
出演:バヴィン・ラバリ
公式サイト パン・ナリン監督インタビュー 映画なしには生きられない!映画を愛する人達の物語特集 Amazonプライムビデオで観る U-NEXTで観る  Huluで観る

チャイ売りの父の手伝いをしていた少年が、映画に魅了され、映画監督を目指す物語。本作はパン・ナリン監督自身の経験を基にしています。本作では特に英語を話せるかどうか、つまり広い世界で戦う力を身につけているかどうかで、将来が変わるという主張が各所に見られます。まさに教育を受けたことによって運命を切り拓いたお手本といえます。

スーパー30 アーナンド先生の教室

映画『スーパー30 アーナンド先生の教室』リティク・ローシャン

監督:ヴィカース・バハル
出演:リティク・ローシャン/ムルナール・タークル/アーディティヤ・シュリーワースタウ/パンカジ・トリパーティー/アミット・サードゥ/ヴィジャイ・ヴァルマー
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

貧困家庭にいながら優秀な頭脳を持った子ども達が無償で通える塾を開いた先生の実話。勉強で得た知識がどんな風に活かされるのかユニークな描写で描かれています。この塾で学んだ子ども達がどんな将来を掴んだのかを観れば、勉強しなきゃと思えるはず!

デンジャラス・マインド/卒業の日まで

監督:ジョン・N.スミス
出演:ミシェル・ファイファー/ジョージ・ズンザ/レナリー・サンティアゴ

荒れた学校に赴任してきた先生の熱意が子ども達を変え、そして未来を変えていく物語。更生にも勉強が効く!

はじまりへの旅

PG-12
監督・脚本:マット・ロス
出演:ヴィゴ・モーテンセン/ジョージ・マッケイ/フランク・ランジェラ
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 Amazonプライムビデオで観る  U-NEXTで観る

社会との接点を持たずに自然の中で暮らす父と6人の子ども達。子ども等は学校に通っていませんが、父仕込みの独特な教育によってサバイバル・スキルと高い学力を身につけています。あまりに極端なので真似はできませんが、勉強の方法はさまざまあると実感します。同時に、社会に順応するという視点ではどんな勉強が必要か考えさせられる内容でもあります。

ゆめパのじかん

映画『ゆめパのじかん』
映画『ゆめパのじかん』

監督・撮影:重江良樹
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 子ども達の頭の中を覗いてみよう  映画配給&制作さんにインタビュー【ノンデライコ】×【ムーリンプロダクション】

神奈川県川崎市高津区にある川崎市子ども夢パーク、通称“ゆめパ”の日々を追ったドキュメンタリーです。中には不登校の子ども達もいながら、彼等はゆっくりと自分達が進みたい道を見つけていきます。何をしたいのか、自分で見つけた道だからこそ、やると決めたら真っ直ぐに進む姿は勇ましいです。

わたしはマララ

映画『わたしはマララ』マララ・ユスフザイ

監督・製作:デイヴィス・グッゲンハイム
出演:マララ・ユスフザイとその家族
公式サイト REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 【映画を処方】:世界が広がれば、生き方を選べる これが私達の生きる道“社会と闘う女性”特集 Amazonプライムビデオで観る

何度も命を狙われながら、「1人の子供、1人の教師、1冊の本、1本のペンが世界を変えるのです」と世界に訴え続け、活動をしているマララ。最年少でノーベル平和賞を受賞したことでマララをご存じの方もいるでしょう。マララが命を賭けて戦う姿に心を打たれない人はいません。

本ページの情報は2023年7月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

TEXT by Myson

© Winds – France 2 Cinéma – Daisy G. Nichols Productions LLC – Chapka – Vendôme Production
© 2022 Orion Releasing LLC. All rights reserved.
ALL RIGHTS RESERVED ©2022. CHHELLO SHOW LLP
Phantom Films, N&G Ent, Reliance Ent, HRX Films.
©2016 CAPTAIN FANTASTIC PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED.
ガーラフィルム/ノンデライコ
©2015 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved

  • follow us in feedly
  • RSS

新着記事

映画『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー 『ファンファーレ!ふたつの音』エマニュエル・クールコル監督インタビュー

フランスで3週連続NO.1(仏映画興収/実写映画において)を獲得し、260万人動員の大ヒットを記録した話題作『ファンファーレ!ふたつの音』。今回は本作のエマニュエル・クールコル監督にインタビューさせていただきました。

映画『ひゃくえむ。』 ひゃくえむ。【レビュー】

魚豊著の『チ。 ―地球の運動について―』がすごく好きなので、絶対に本作も…

映画『お嬢と番犬くん』櫻井海音 櫻井海音【ギャラリー/出演作一覧】

2001年4月13日生まれ。東京都出身。

映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝【レビュー】

実に楽しい!良い意味で「なんじゃこりゃ?」というハチャメチャなノリなのに…

ポッドキャスト:トーキョー女子映画部チャンネルアイキャッチ202509 ポッドキャスト【トーキョー女子映画部チャンネル】お悩み相談「どうしたらいい出会いがありますか?」他

今回は、正式部員の皆さんからいただいたお悩み相談の中から、下記のお2人のお悩みをピックアップして、マイソンなりにお答えしています。最後にチラッと映画の紹介もしています。

映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ ザ・ザ・コルダのフェニキア計画【レビュー】

REVIEWこれぞウェス・アンダーソン監督作という、何から何までかわいい世界観でありながら…

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流 こんな事があった【レビュー】

2021年夏の福島を舞台に、主人公の17歳の青年のほか、震災後も苦悩しながら生きる人々の姿を…

映画『パルテノペ ナポリの宝石』セレステ・ダッラ・ポルタ セレステ・ダッラ・ポルタ【ギャラリー/出演作一覧】

1997年12月24日生まれ。イタリア出身。

映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ ブロークン 復讐者の夜【レビュー】

『工作 黒金星と呼ばれた男』『アシュラ』などを手掛けたサナイピクチャーズが贈る本作は…

本サイト内の広告について

本サイトにはアフィリエイト広告バナーやリンクが含まれます。

おすすめ記事

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 この映画で問いかけたい「宝」とは…大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート後編

前回に引き続き今回は映画『宝島』の部活リポートをお届けします。後編では、事前に正式部員の方々にお答えいただいたアンケート結果について議論しました。今回も熱いトークが繰り広げられています!

映画『宝島』部活:座談会/大友啓史監督 ファストムービー時代の真逆を行こうと覚悟を決めた!大友啓史監督と語ろう『宝島』部活リポート前編

『るろうに剣心』シリーズ、『レジェンド&バタフライ』などを手掛けた大友啓史監督が<沖縄がアメリカだった時代>を描いた映画『宝島』。今回、当部の部活史上初めて監督ご本人にご参加いただき、映画好きの皆さんと一緒に本作について語っていただきました。

映画『宝島』妻夫木聡/広瀬すず/窪田正孝 沖縄がアメリカ統治下だったことについてどう思う?『宝島』アンケート特集

【大友啓史監督 × 妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太】のタッグにより、混沌とした時代を自由を求めて全力で駆け抜けた若者達の姿を描く『宝島』が9月19日より劇場公開されます。この度トーキョー女子映画部では、『宝島』を応援すべく、正式部員の皆さんに同作にちなんだアンケートを実施しました。

学び・メンタルヘルス

  1. 映画『ふつうの子ども』嶋田鉄太/瑠璃
  2. 映画『ネクスト・ゴール・ウィンズ』マイケル・ファスベンダー
  3. 映画『バーバラと心の巨人』マディソン・ウルフ

REVIEW

  1. 映画『ひゃくえむ。』
  2. 映画『ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝』ビル・スカルスガルド
  3. 映画『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』ベニチオ・デル・トロ/ミア・スレアプレトン/マイケル・セラ
  4. 映画『こんな事があった』前田旺志郎/窪塚愛流
  5. 映画『ブロークン 復讐者の夜』ハ・ジョンウ

PRESENT

  1. 映画『ホーリー・カウ』クレマン・ファヴォー
  2. 映画『ぼくらの居場所』リアム・ディアス/エッセンス・フォックス/アンナ・クレア・ベイテル
  3. 映画『ミーツ・ザ・ワールド』杉咲花/南琴奈/板垣李光人
PAGE TOP