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感情の矛先はどこへ向ければよいのか【加害者と被害者の物語】特集

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映画『12日の殺人』ルーラ・コットン・フラピエ

加害者と被害者の関係には、想像以上に多面性があります。今回は、そんな加害者と被害者の複雑な関係を描いた映画をご紹介します。

12日の殺人

映画『12日の殺人』バスティアン・ブイヨン/ブーリ・ランネール/テオ・チョルビ /ヨハン・ディオネ
映画『12日の殺人』ルーラ・コットン・フラピエ

2024年3月15日より全国公開
STAR CHANNEL MOVIES
監督:ドミニク・モル
出演:バスティアン・ブイヨン/ブーリ・ランネール/テオ・チョルビ /ヨハン・ディオネ /ティヴー・エヴェラー/ポーリーヌ・セリエ /ルーラ・コットン・フラピエ
公式サイト ムビチケ購入はこちら

REVIEW
本作の原案は、ポーリーヌ・ゲナの小説「18.3 – A Year With the Crime Squad (英題)」で、実際の未解決事件から着想を得たフィクションとなっています。事件の被害者は21歳のクララ。クララは2016年の10月12日の夜、友人宅からの帰り路で何者かにガソリンを浴びせられた状態で火を放たれ、焼死体で見つかります。殺人捜査班の刑事ヨアン(バスティアン・ブイヨン)は、捜査を進めるなか、クララが複数の男性と肉体関係にあったことを知ります。
本作は、捜査をする刑事達の目から見た被害者と加害者を映し出しています。その背景には、現代社会が男性社会であること、つまり、男性社会で被害に遭った女性がどんな扱いを受けるのか、捜査する側が男性社会にいることに無自覚だった場合、捜査にどんな影響があるのかを客観視できる内容となっています。未解決事件なので、着想の基となった実際の事件の犯人の性別が厳密には不明であるということは別として、フィクションである本作では、「罪を犯すのも男、捜査するのも男」というセリフが、多くを物語っています。クララは殺されたのに、彼女が性に奔放だったというだけで、被害者である彼女に何か非があるように見られてしまう。一方、彼女を殺した加害者はどこかでのうのうと生きている。こんなにおかしなことはありません。

FEAST -狂宴-

映画『FEAST -狂宴-』ココ・マーティン/ジャクリン・ホセ/リト・ラピッド
映画『FEAST -狂宴-』ココ・マーティン/ジャクリン・ホセ/グラディス・レイエス/リト・ラピッド

2024年3月1日より全国公開中
百道浜ピクチャーズ
監督:ブリランテ・メンドーサ
出演:ココ・マーティン/ジャクリン・ホセ/グラディス・レイエス/リト・ラピッド
公式サイト ムビチケ購入はこちら
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

加害者は被害者側の遺族をサポートすることで償おうとしますが…。何とも歪な関係に複雑な心境が沸き上がる物語。何が起きても変わらない社会構造の縮図を突きつけられます。

各作品のパッケージ販売リンクや視聴リンクをクリックすると、デジタル配信もしくはパッケージ販売ページに飛びますので、ぜひ観てみてください。

友罪

映画『友罪』永山瑛太

監督・脚本:瀬々敬久
出演:生田斗真/瑛太/夏帆/山本美月/富田靖子/佐藤浩市
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 生田斗真、瑛太、夏帆ほか登壇完成披露舞台挨拶
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“神戸連続児童殺傷事件”から着想を得た薬丸岳の小説を映画化。“少年A”だけでなく、犯した罪に縛られて生きている加害者、被害者、傍観者、それぞれの視点で描かれる群像劇となっています。

許された子どもたち

映画『許された子どもたち』上村侑
映画『許された子どもたち』上村侑

PG-12
監督:内藤瑛亮
出演:上村侑/黒岩よし/名倉雪乃/阿部匠晟/池田朱那/大嶋康太/清水凌/住川龍珠/津田茜/西川ゆず/野呈安見/春名柊夜/日野友和/美輪ひまり/茂木拓也/矢口凜華/山崎汐南/地曵豪/門田麻衣子/三原哲郎/相馬絵美
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 内藤瑛亮監督インタビュー 心理学から観る映画14:いじめっ子がいじめをする本当の理由とは?
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実際に起きた複数の少年事件に着想を得たオリジナルの脚本によって作られた作品。内藤瑛亮監督は、本作を撮影するにあたり、出演する子ども達にワークショップを行い、いじめについて考える機会をもうけました。上記のリンクから、監督インタビューや、「心理学から観る映画14」の記事(動画リンクも記載)もご覧ください。

護られなかった者たちへ

映画『護られなかった者たちへ』佐藤健
映画『護られなかった者たちへ』佐藤健/阿部寛/清原果耶/倍賞美津子/吉岡秀隆/林遣都/永山瑛太/緒形直人

監督:瀬々敬久
出演:佐藤健/阿部寛/清原果耶/倍賞美津子/吉岡秀隆/林遣都/永山瑛太/緒形直人
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
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殺人事件の被害者と加害者を描くと同時に、社会的に保護をされずに苦しむ人達とその責任を負う者達の両軸で描かれた作品。社会が抱えるジレンマにどうしようもないもどかしさを感じます。

無聲 The Silent Forest

映画『無聲 The Silent Forest』
映画『無聲 The Silent Forest』チェン・イェンフェイ

PG-12
監督:コー・チェンニエン
出演:リウ・ツーチュアン/チェン・イェンフェイ/キム・ヒョンビン/リウ・グァンティン
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
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聾唖者の生徒達が通う学校で起こっているいじめの問題。多くが被害者であり、加害者であるという悪循環が止まりません。

対峙

映画『対峙』リード・バーニー/アン・ダウド/ ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン
映画『対峙』リード・バーニー/アン・ダウド/ ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン

監督・脚本:フラン・クランツ
出演:リード・バーニー/アン・ダウド/ ジェイソン・アイザックス/マーサ・プリンプトン
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定
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被害者の親、加害者の親が対峙し、徐々に本音をぶつけ合う姿が描かれています。罪を許せないとしても、話合いでお互いが前を向くことができるのか。その可能性を探る物語です。

赦し

映画『赦し』松浦りょう
映画『赦し』松浦りょう

監督・編集:アンシュル・チョウハン
出演:尚玄/MEGUMI/松浦りょう/生津徹/藤森慎吾/真矢ミキ
松浦りょうさんインタビュー 
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何があったとしても殺されていい理由はありません。ただ、被害者と加害者の間にあった出来事も無視できません。

うまれる

映画『うまれる』安藤瞳 ほか
映画『うまれる』安藤瞳

R-15+ 短編
監督・脚本:田中聡
出演:安藤瞳/保亜美/渋谷はるか/小暮智美/吉田久美/尾身美詞/宮山知衣/安山夢子/田中千空/望月美友蘭/御守このか/上野璃子/洞澪/鈴木琉月/前原幸來/羽子田洋子/中島愛子/山中志歩
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定

いじめによって娘の命を奪われた母と、いじめていた側の複数の児童の母親達が責任を巡って激しくぶつかり合い…。

よこがお

映画『よこがお』筒井真理子/市川実日子
映画『よこがお』筒井真理子/市川実日子/池松壮亮

監督・脚本:深田晃司
出演:筒井真理子/市川実日子/池松壮亮/須藤蓮/小川未祐/吹越満
REVIEW/デート向き映画判定/キッズ&ティーン向き映画判定 筒井真理子さんインタビュー
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加害者ではないけれど、加害者扱いされたことで人生を狂わされた女性の復讐劇。情報社会だからこそ、こうした問題も身近に起こり得ます。

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情報は2024年3月時点のものです。最新の販売状況や配信状況は各社サイトにてご確認ください。

TEXT by Myson

© 2022 HONG KONG PICTURES HEAVEN CULTURE & MEDIA COMPANY LIMITED. All RIGHTS RESERVED.
© 2022 – Haut et Court – Versus Production – Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma
© 薬丸 岳/集英社 © 2018映画「友罪」製作委員会
© 2019 YOKOGAO FILM PARTNERS & COMME DES CINEMAS
©2020「許された子どもたち」製作委員会
© 2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会
©2020 Taiwan Public Television Service Foundation, Oxygen Film Co., Ltd., The Graduate Co., Ltd. and Man Man Er Co., Ltd. All Rights Reserved.
© 2020 7 ECCLES STREET LLC
©2022 December Production Committee. All rights reserved
© 2021 On7

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  2. 映画『カミング・ホーム』ベン・キングズレー/ハリエット・サンソム・ハリス/ジェーン・カーティン
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